あかり通信 Vol.8 〜語学教育?〜
もうすぐ3歳を迎えようとしている我が愛娘あかり。
いろんな言葉を覚え、彼女の発するいろんな言葉に目を細めている毎日。
産まれた時の事を振り返れば、ちゃんと会話が成立していたりする最近の彼女とのやりとりが、とても不思議で、とても愛おしく感じます。
つい最近、そんな娘の語学教育に関して考えさせられた出来事がありましたので、エントリーしてみます。
1枚の広告
私が仕事を終えて帰宅後、遅い夕食をとっていた時の事。
ダイニングテーブルに置いてある1枚の広告に目が止まりました。
なにやら英語の塾の勧誘の広告。
妻によれば、その日の日中、突然訪問してきたいかにも胡散臭い中年男性(以下オヤジ)がしきりに入会を勧めてきたとの事。
しかも玄関先から無理矢理玄関内に入ってきて熱弁し始めたと。
オヤジの話では、
「これからの時代、英語のひとつも話せないと」
「小さいうちから学ばせれば、自然に身に付く」
「塾に通うのが無理であれば、自宅に経験豊富な先生が訪問、1時間ワンコインで教えてくれる」
妻が乗り気じゃない事を言うと、契約した人達の名簿を見せられ
「あれ?こんなに契約してくれているのに何故?」
など、さも契約するのが当たり前のような態度。
妻はすかさず
「旦那の意見を聞かないと」
とその場で決断することを避け、私に話を振ってきたのです。
胡散臭いよね
ベリー胡散臭い、、、
さっそくその広告に書いてある会社の評判をインターネットで検索してみたところ、出てくるわ出てくるわ悪評の数々。
私達の例と同じ様に玄関内に無理矢理入り込み、熱弁を振るい、お試しの訪問学習ではあまり英語がお上手でない講師が来る事もしばしば。
1時間のレッスン中、30分ほど英語のビデオで子供を適当に遊ばせた後、残りの30分でしつこく教材の販売を勧め、契約後は約35万円の教材を5年に渡り分割でお支払い。
元々こういった類いの訪問販売を追い返すのは大得意な私。
この悪評の数々を読み、いたずら心に火が着いちゃいました。
オヤジ、追い返しちゃるっ!
そして数日後の休日、上半身裸で中庭のデッキを掃除していた際、格子の向こうから再訪問してきた胡散臭いオヤジと新人と思われる女性社員。
ここから先はノンフィクションでオヤジと私の攻防を再現してみます。
オヤジ「どもー、作業中すいませーん、先日お伺いしたんですが、玄関開けてご挨拶して、、、」
3104 「ここでいいですよ」
オヤジ「えっ?でもそれでは失礼かなーと思いまして、、、」
3104 「話はここでも聞けるでしょ?隣近所に聞かれたらマズいの?」
オヤジ「いやいや、そんな事はないんですがー、、、」
ここで妻に促され玄関に向かう私、主戦場は玄関へと移りました(上半身裸)。
ドアをあけた私は絶対に中に入れない様、ドアに手を掛け威圧感満載の無表情(上半身裸)。
オヤジ「先日奥様にお話しさせて頂いたのですが、お聞きになられました?」
3104 「はい。まず、なぜウチに小さな子供がいる事が分かったんですか?」
オヤジ「いろんなリサーチで分かりました。」
3104 「ほー、勝手に調べたんだー、怖い怖い。」
オヤジ「すいません、、、お子様に英語を学ばせる事に関しまして、旦那様はどう思われますか?」
3104 「まだ日本語もまともに話せないガキですから、まずは正しい日本語を教えるのが親の努めだと思っております」
オヤジ「ただ、これからの時代、出来るだけ早く英語に触れさせていた方が、、、」
3104 「NHKの英語教育の番組の動画を見せて触れさせています」
オヤジ「オーッ!それなら話は早い!当塾に入会すれば生の英語が、、、」
3104 「ただ、娘は英語に全くの関心を示しません。関心のない事を無理矢理させるのは親のエゴだと思っております」
オヤジ「今のご時世、早くから英語に触れていた方がなにかと、、、」
3104 「来春入園予定の幼稚園でも英語の授業がカリキュラムに組まれているそうです」
オヤジ「この近くのお宅の方々もこんなに契約してくれましたー」
3104 「他所様は他所様、ウチはウチです。」
オヤジ「旦那様は英語は話せますか?もし話せなくて困った事はありませんか?」
3104 「全くありません。そもそも尊皇攘夷論者なので異国の言葉は好んで話しません。神国日本の言葉を使います」
オヤジ「、、、」
3104 「プリーズ、ゴー、ホーム」
オヤジ「えっ?」
3104 「プリーズ、ゴー、ホーム」
オヤジ「えっ?えっ?」
3104 「あれ?ご理解頂けませんでした?プリーズ、ゴー、ホーム、どうぞお引き取り願いますという意味です」
オヤジ「失礼しました、、、」
3104 「あっ、名刺だけ頂けますか?そもそも自分から名乗らないのは失礼ですし、今後この件で私がいない時に更なる訪問等何かあった場合、ホームページ上からクレーム出しますから」
オヤジ「わかりました、、、」
撃退はしたけど考えるところが
まあこんな感じでオヤジは難なく撃退したのですが、うーん、語学教育に関してはどうなんでしょうかね?
いろいろと考えてしまいました。
異論・反論等たくさんあるとは思うのですが、私の考えを書かせて頂きます。
私は自分の母国語である日本語というのは、非常に美しい言語だと思っております。
文筆や語感がとても美しい。
しかし、美しいが故に難しい。
世界中のあらゆる言語の中で習得するのが一番難しいのが日本語という方もいらっしゃいます。
実際、私の使う日本語だって、正しく使っているかと言えば決してそうではないと思います。
最近は日本人の話す日本語がとても乱れているという記事も読みました。
自分の娘には、これからの人生の生活基盤となるであろう日本の母国語を正しく使うことを優先して教育したいと思うのは、親として当然の様に思うのですが。
最近の一部上場企業(特に外資系)では、英語が話せる事が入社の必須条件のところが多いそうです。
でもさ、そういう人達とお仕事してても、話す言葉は日本語ですよ?
英語で仕事をしてるとこを見た事など皆無です。
今に始まった事ではないのですが、日本は悪い意味で『欧米化』してるなと感じます。
食文化もファッションも、生活の全てが欧米の影響を受けていますが、その欧米の文化自体を理解しているとはとても言い難い。
逆に日本の古き良き『侘び寂び』の世界観って今の若者は感じる事ができるんでしょうか?
むしろ『ダサイ』『カッコ悪い』とさえ思っているのではないでしょうか?
なんかそういうのって、日本人の欧米に対する劣等感や憧れが入り乱れている様に感じるのは私だけでしょうか?
(そういう私もバンドの曲を作る際は、ない頭を振り絞って英詞で歌詞を作ってしまう訳ですが、、、)
また、日本語もまともに話せない幼少時に英語を学ばせる事に、本当に意義があるのでしょうか?
日本語と英語の境界線のないままにどちらも学習させる事は、良し悪しが分かれてしまうと思います。
確かに英語は話せないより話せた方がいい。
でもそんなに小さい時から学ばせる事のメリットは何なんでしょう?
私はいつでもいいと思うんですよ、英語を学ばせるタイミングなんて。
要は本人が関心を持っているか、持っていないかの問題だけで(関心を持つキッカケを与えるという意味では英語に触れさせる事はいい事だと思います)。
関心を持っていれば放っておいても勉強と意識せずに覚える訳だし、関心がなかったら絶対に身に付かない訳だし。
私自身、英語は非常に苦手ですが、一端に仕事をしてお給料を頂いて普通に生活出来てますし、英語を話せない事のディスアドバンテージを感じないのです。
つーかね、自身が音楽をやっているので、英語より音楽を学ばせたいなと思っているんですよ、私は(これこそ親のエゴかも!?)。
娘も楽器類には非常に喰いつきがいいんでね。
こういう所謂『幼児教育』に関しては様々なご意見があると思います。
実際お子様に英語を学ばせている親御さんも沢山いらっしゃるでしょう。
上記の意見はあくまでも私個人の意見であり、いくら妻とは合意していたとしてもひとりよがりになりかねません。
出来れば、幼児の語学教育に関して忌憚の無いご意見をお聞かせ頂ければ幸いです。
追伸
あかりは今週3歳の誕生日を迎えます。