家族が増えます

妻と結婚してこの5月で丸4年、娘がこの世に生を受けて3年強。
一家の大黒柱としてはまだまだ頼りない私だが、それでも日々精進しているつもりである。
何よりも大事なかけがえのない家族。
私事ではあるが、この度妻が妊娠、今年の秋頃にもう1人かけがえのない家族が増える事となった。







4年前とは異質の嬉しさ

嬉しい。
たまらなく嬉しい。
ただひたすらに嬉しい。
でも不思議な事に、嬉しさにも種類があるというべきか、初めて娘を授かった時とは質の違う嬉しさを感じている。

4年前、娘を授かったと知った時も本当に嬉しかった。
しかし、当然ながら妻にとっても私にとっても初めての経験。
結婚し、親となり、家庭を守る。
その事実と将来を受け入れるには、私達2人はあまりにも無知で、あまりにも無防備だった。
娘には怒られるかもしれないが、正直喜びの中にもほんの少しだけ怖いという感情があった。
「こんな自分が家庭を持っていいのか?」
「こんな自分が親としてやっていけるのか?」
「こんな自分が彼女(妻)と子供を幸せに出来るのか?」
自分の中で自問自答を繰り返した。
ある意味あの時の嬉しさは『無防備な嬉しさ』だったと今になって思う。

でも娘が産まれたら、そんな不安はどうでも良くなった。
パーッと視界が晴れ、それまでとはまるで違うセカイが広がっているような感覚を覚えたのを、今でもハッキリと覚えている。
身体は小さいながらも、朗らかに成長している我が娘。
ここ最近、巨大なジャムおじさんのぬいぐるみを相手に(アンパンマンではないところが我が娘ながら激シブッ!)、話しかけたり、お世話をやいている光景をよく見るようになった。
彼女は彼女なりに、家の中に同じ年頃の遊び相手が欲しいのかなと感じずにはいられない。
そんな折の妻の懐妊。
私は娘に話してみた。
「お姉ちゃんになるんだって!」
「弟か妹が出来るんだって!」
まだまだ彼女は理解するには難しいらしいが、新しい家族が我が家にやってくるという事はなんとなく感じているようだ。
今後妻のお腹が大きくなれば、新しい命の存在とその重さを直に感じてくれるだろう。


妻も落ち着いた喜び

娘を授かった時は、嬉しいながらも不安気な表情も多かった妻。
一度出産を経験しているからか、この度はとても落ち着いて喜びを噛み締めているように見える。
妻も前回とは違う質の喜びを感じているのであろう。
私は、自分の分身を彼女に預けている。
とても有難いし、とても感謝している。
文字通り彼女は産みの苦しみを味わう事となる。
当然過ぎて書き起すのも憚れるが、これからの妊娠期間中、妻は自分とお腹の子に気を使って生活しなきゃならない。
しかも一番手のかかる時期に差し掛かっている娘を育児しながら。
妻と娘が落ち着いて、穏やかに日々を送れるよう、私がフンドシをキツーく引き締めて、出来る限りのフォローしなくてはと思っている。


家族が増えるっていいよね

そして、前述通り私の心持ちもちょっとだけ違う。
やはり経験というのは(いい意味で)怖い。
この4年弱、まがりなりにも家庭を構築してきたという少しばかりの自信なのだろうか?
娘の時は何をするにも初体験で暗中模索の状態。
しかし今回は「受け入れ体制オッケー、いつでもバッチ来い」状態、要するに心に余裕がある。
同じ嬉しさでも、今回は『落ち着いた優しい嬉しさ』とでも言うべきか。
しみじみと喜びを感じているところである。

今日は帰宅後、妻からの報告を受け、3人でお腹の子のために万歳をした。
3人でエコー写真を見た。
3人でお腹の子に話しかけた。
3人が満面の笑顔だった。
きっと4人目の家族も、喜んでくれているに違いない。
自分で言うのもなんだが、この家族で本当に良かったと心底思った。
そしてこの家族に仲間入りするまだ豆粒みたいな我が子も、私達家族を選んで来てくれたのかと思うと、涙を流さずにはいられない。
お腹の中の子が産まれる時、私に見せてくれるセカイは、一体どんな見え方をするのだろう?
幸せをグッと噛み締めながら、このエントリーを結ぶ。