映画「海賊とよばれた男」を観ました
もはや毎年恒例となった感がありますが、夏期休暇がなかなか取れず、年末押し迫った雪降る本日ようやく夏期休暇を頂くことが出来ました。
このチャンスを逃してなるものか。
こないだ公開されて観たかった映画を午前中から堪能。
なんかこう、休んで映画観てる場合じゃない、仕事やりてえと思える映画でした。
海賊とよばれた男
『海賊とよばれた男』(かいぞくとよばれたおとこ)は、百田尚樹による歴史経済小説である。
出光興産創業者の出光佐三をモデルとした主人公・国岡鐡造の一生と、出光興産をモデルにした国岡商店が大企業にまで成長する過程が描かれている。
第10回本屋大賞受賞作品。
2016年12月現在、上下巻累計で420万部突破のベストセラーとなっている。2016年12月10日、山崎貴監督による映画化作品が全国公開された。
三年前に公開された映画「永遠の0」と同じ、百田尚樹氏の小説を原作としたもので同作のスタッフ、キャストが再結集して作成されています。
主演は「永遠の0」でも主演を務めた岡田准一さん。
他にも豪華な俳優さんが脇を固めています。
実在の人物や日本が過去に抱えた社会情勢を背景に、過酷な状況に置かれながらも前向きに立ち向かっていく様は込み上げてくるものがありました。
出てくる人物が全て熱い
ここから先は若干のネタバレ。
まず僕は歴史に関心があると公言しておきながら、この話の後半の主軸である” 日章丸事件 “に関して全く知らなかったことを大いに恥じました。
戦後間もない1953年に石油の輸入とそれに付随した訴訟および国際的な衝突、そしてこの事件が世界的に石油の自由な貿易が始まる嚆矢となったことなど、同じ日本人が、しかも敗戦にによるアメリカの占領下という完全な丸腰状態で、当時世界第二の海軍力を誇っていたイギリス海軍に「喧嘩を売った」という事実。
熱い。
自身の商売が立ち行かなくなる事情があったのでしょうが、この事件は結果的に、独立はしていたもののイギリスの影響下に置かれ、石油産業の全てをイギリスに奪われていたイランの国益にもなったことでしょう。
多分今の日本で同じようなことをしても「国益に反する」とかなんとか言われて大バッシングされるんじゃないかと思います。
でも、戦争が終わったばかりでアメリカの力をまざまざと見せつけられたばかりのはずなのに、作中、いや当時の日本人は今の日本人よりもずっと「大国の正義」という名ばかりの横暴に一矢報いてやりたいという意地や気概があったように感じます。
そして主人公とその周辺の人物がそりゃあもう熱い。
今の価値観から見ると、この企業は典型的なブラック企業そのもので、社長はワンマン社長そのもの、そして社員は社畜そのものです。
そう見えてしまうのは多分、今の世の中が生きやすくなった、そして生きる目的や働く目的みたいなものを見失いやすくなったからかなと思います。
このワンマン社長の社員に対する大家族主義的な思想は、戦後誰もが明日をも知れぬ状況だった時にはとても魅力的に感じたでしょうし、付いていきたいと感じるカリスマだったのではないでしょうか?
だってさ、終戦二日後社員の前での訓示で
「愚痴をやめよ。世界無比の三千年の歴史を見直せ。そして今から建設にかかれ」
「泣き言をやめ、日本の偉大なる国民性を信じ、再建の道を進もうではないか!」
と言って、多くの企業が人員整理をするなかで、全従業員数約一千名誰一人として従業員の首を切らないことを宣言したんですよ。
熱いぜ、そんな社長。
かっこいいぜ、そんな社長。
命かけて付いていくしかないっしょ、そんな社長。
社畜でいいじゃないか!
よし、僕もそんな社長になるっ!
一瞬だけそんなことを思っちゃいましたが、そんな器じゃないことは本人が一番理解しています。
でも、熱を帯びて一生懸命仕事をすることは出来る。
この作品の登場人物たちのように、目的意識をはっきりと持ち熱量を持って仕事したい、痛烈にそう感じました。
そして自分は自身の仕事が好きで、自虐的に社畜と言っちゃったりしますが、社畜でいいじゃねーか、むしろ胸張って社畜って言ってやるぜと思うと同時に、いくら遅れてきた夏季休暇とはいえ平日に映画見る行為がちょっとむずがゆく感じ、強烈に仕事してえ、そう思いながら映画館を後にしました。
この映画は一生懸命仕事に邁進している方はもちろん、仕事をする意義を見失っている方にも、キモオタヒキニートの方にもお勧めします。
さて仕事すっかー!(いやせっかくの休みが…)
平日の映画鑑賞申し訳ありませんでした。社畜に戻ります。