新年度が始まりました

新年度に入り、何が一番ガッカリしたかと言えば、娘が産まれた時から視聴していたNHK「おかあさんといっしょ」のたくみおねえさんが卒業したことです。
あのロリ顔とアニメ声、いや、なんでもありません。
それはさておき、昨日はいろんなところでフレッシュマンを見かけました。
いいですね、若いって。
そう思う僕はほんのちょっとだけおじさんになったんでしょうか?





18回目のフレッシュ

個人的に感じることですが、1月よりもむしろ4月の方が、気持ちを一新して何か新しいものに取り組みやすい気がします。
それは陽の光がより強くなり、春の息吹と共に我々も目覚めやすいからかもしれません(当方ロマンチスト)。
暦上の新年よりカラダは陽気に対して正直なのでしょうか?

さて、新入生も新入社員もフレッシュが持ち前ですが、社会人になるとこのフレッシュは原則、一度しか味合うことが出来ません。
僕は今年度で社会人として確か18回目の春を迎えました(確かと言ってしまうところに若くないことを感じてしまいます)。
社会人を18年やれば18回春があったはずなのですが、なかなか心機一転とならないのも実情です。
だからここ数年は特に、僕はビジネスにプライベートに何か新しいものに挑戦するように心がけるようになりました。

特に僕のように中小企業にお勤めの方や個人事業主の方の場合、同じ仕事を延々と繰り返すため、日々の生活に刺激が少なくなってしまいます。
そのしがらみから抜け出そうと努力しても作り出した枠組みは思った以上に堅固で、なかなか抜け出せないのが実態ではないでしょうか?

大きめの企業にお勤めの方は、数年に一度ある転勤で気分一新出来るのだろうと思いますが、その転勤も何度もつづけば刺激がマンネリに変り、専門的知識の習得がおろそかになったりすることもあるんじゃないでしょうか?
あるいは、成長しなくてはいけないのにいつの間にか現状維持で満足するケースもあるようです。


新年度の日本

日本は島国ということもあり、「外敵」という視点で考えると比較的刺激が少なく、また、安泰な地位を保ちやすいことが特徴だと思います。
明治以前の日本の歴史上、外敵の脅威に晒されたのは「元寇」と「黒船来航」のみ。
一方大陸にいると陸続きで他の国と様々な接点をいやおうなしに持つため、刺激も多く、物事が思った通りに行かないこともあることは想像に難くありません。
その点で日本はずいぶん有利な立場だと思います。

ですが、今後もこの安定した地位が維持できるかといえば僕は疑問を持っています。
外交一つにしても、アメリカ大統領選でのトランプ候補は日米安保の見直しや核保有容認という、いろいろと過激な発言をしています。
これはアメリカの大統領が変われば、日本の地位は右にも左にも変わるという意味です。

中国では上海のディズニーランドが6月にオープンします。
事前人気は沸騰しているらしく、東京ディズニーランドも今までのような横綱ビジネスは出来なくなるかもしれません。
シャープや東芝の様に、つい数年前までは破竹の勢いだった企業がここまで変わり果てた姿になることもあります。
つまり、今や何十年も安泰なものなど何もないとも言えると思います。

多くの日本人は国(=役人)が守ってくれるという人任せ的な発想を持ち続けています。
景気が悪くなれば国に文句を言い、社会問題が起きれば国に苦情を言います。
ゴミ屋敷があって迷惑しているというのも役所が主体で動きます。


では外国は?

僕は外国に住んだことはありませんが、外国に居住経験を持つ友人から話を聞いたことがあります。
外国に長く住んでいて思うことは、役所に頼ることはほとんどない事だそうです。
役所が主体的に動くほど人材もいません。
事件があっても小さなものなら警察も迅速に対応してもらえません。
つまり、全部、自分で自分を守らなくてはいけないそうです。
仕事でも同じで、自分が今後生きていくうえでどうやったら良いのか突き詰めると「スキル」を持ち合わせ「俺はこれが出来る」「私はこんなものが作れる」といった強みを持つことだと思います。


フレッシュマンに望むこと

最近のトレンドをみると、企業はマニュアル化を進め、社員に与える権限をより細くし、歯車の中の歯車だけを延々とやらせるケースも見受けられます。
企業はリスク管理、コンプライアンスと称し、トラブルを未然に防ぐことに精力を傾けます。
しかし、そこで働く社員は本当に日々のライフを満喫しているのでしょうか?

「昔は良かった」という50代以上の人たちの回顧主義では世の中は改善できません。
新年度入りだからこそ、若い人にもっと刺激があってもよいでしょう。
奮い立つ、という言葉がありますが、正に気分を一新させてチャレンジする気持ちをフレッシュマンには育んでもらいたいと思います。
そして僕個人もまた、今年度も自分を奮い立たせて仕事に遊びに頑張ろうと、ようやく微熱が下がった本日の黄昏時に思うのでありました。