ぶらり薩摩旅

東北に住んでいると南国が羨ましくなる時があります。
雪深い東北に比べて、南国は一年通してリゾート気分という安直なイメージがあります。
特に九州は縁故がある訳でもなく、軽い気持ちで遊びに行こうという距離でもありません。
これまで何度か九州には遊びに行きましたが、唯一足を運んでいないのが鹿児島県。
歴史好きを自称する私としてはどうしても行きたかった所。
この度遂に鹿児島に遊びに行けることになりました。





湯布院

福岡空港から陸路で大分県湯布院へ。
温泉で有名な湯布院、過去に一度こちらの宿に宿泊したことがありますが、その時はゆっくりと街を散策出来ず。
今回初めて湯布院の街を闊歩してみました。
温泉街というと昔ながらのお土産屋さんなどが立ち並び、浴衣姿の旅行客が下駄をはいて歩いているようなイメージを思い浮かべますが、湯布院はちょっと違ったモダンな雰囲気。
美術館・ギャラリーなどが多く、建物も昔ながらの日本家屋から、ちょっと洋風な(もしくは明治時代くらいの日本っぽい)テイストを取り入れたようなものまで様々で、和洋折衷な、レトロモダンな雰囲気が楽しめます。
女性に人気というのも納得です。
今回は素通りライクな散策だったため、また温泉宿に宿泊してゆっくりと湯布院を味わってみたいです。


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湯布院の空は青かった

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シャガール美術館でセンスを磨く

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湯布院駅を闊歩する馬野郎

28go
九州の皆様こんにちわ、鉄人28号です。お約束の顔面パネル。なぜ湯布院で鉄人28号なのかは分かりません。そんなことは気にしないのが顔面パネリスト。


宮崎

宮崎も過去に業務で来たことがありますが、ここまで南下すると流石に「The 南国」という雰囲気になってきます。
なんせ主要道路の中央分離帯にはヤシの木が生えているんですからね。
なんとなく吹いてる風も、降ってる雨も、北国山形のそれとは全く質の違うモノに感じました。
宮崎名物地鶏の炭火焼やチキン南蛮にも舌鼓。
さらに南国ならではのマンゴーも甘くてとても美味しかった。
小生的には他のマンなんとかもry…いえなんでもございません。

そして宮崎にはどうしても会いたかった人がいたのです。
SNSで仲良くなり、お互いのUSTREAMでも親交を深め、Podcast番組も一緒にやった @TRIMINDさん。
お互いの顔も声も嫌というほど知ってるし、ディープな話も何度もやった仲なのに、宮崎 – 山形の物理的な距離故に実際に会うことが叶ってなかったのです。
まるで織姫と彦星の様な二人(お互いそっちの気がある訳ではない)、この度ようやくお会いすることが出来ました!
初対面なのに全くそんな感じがせず、長々といろんな話したなぁ(水出しコーヒー一杯で何時間も居座ってしまい、喫茶店の皆様には多大なるご迷惑をおかけした旨深くお詫び申し上げます。反省はしてません。)。


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ザキミヤのホテルには誰も遊びに来てくれませんでした。

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ザキミヤ名物バードの炭火焼

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この男に会いたかった!TRIMINDさんと深夜の会談。26Kg痩せた秘訣を聞きました。彼の前途も揚々です!
良い夜でした!


鹿児島

幕末維新をリードした雄藩薩摩。
代々島津氏が統治し、幕末だけではなく日本史の要所要所で存在感を見せつける雄藩薩摩。
歴史好きを自称するのにも関わらず、これだけの雄藩に脚を踏み入れるのは今回が初めてで、非常に楽しみにしておりました。


霧島神宮

霧島神宮(きりしまじんぐう)は鹿児島県霧島市霧島田口にある神社。旧社格は官幣大社。
坂本龍馬が新婚旅行で霧島連峰を訪れたことで有名。
天饒石国饒石天津日高彦火瓊瓊杵尊を主祭神にを主祭神とし、相殿に木花開姫尊以下の皇祖神と神武天皇を祀る。


霧島神宮は、幕末の異端児坂本龍馬が妻のお龍と日本初の新婚旅行に行った所としても有名です。
小雨交じりの天気ではありましたが、歴史ある神社での御参りはいつも身が引き締まる想いです。
悔やむべくは、スケジュールの都合上、有名な龍馬とお龍の銅像を写真に収められなかったこと…
これは神様からもう一度来いとの御告げだと思い自分を納得させました…


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霧島神宮。神々しい。

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お約束の御朱印ゲッター

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日本初の新婚旅行(異説あり)中の坂本夫妻に傘を差し入れ

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新婚旅行中の坂本夫妻と一緒に。お邪魔なのはうっすら感じてます。


黒酢を味わう

なんでも鹿児島は黒酢の名産地とのことで、ランチは黒酢料理に舌鼓。
鹿児島県民の皆様ごめんなさい。
黒酢料理、自分はあんまり好みではないと勉強になりました。
多分私は極度に辛いものや極度に酸っぱいものに対して、拒絶反応があるのでしょう。
食した後しばらく口の中に残る酸味。
身体に良いのはとてもよく分かりますが、ちょっとしばらくは食べなくてもいいなあというのが感想です…


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薩摩名物黒酢のキャラクターくろずちゃん(当方命名)と頬ずり。彼女は異臭を放っておりました。たまにいるよね臭いキツいオンナ。うるせーオンナだったぜ二度と抱かねーあれ?


桜島

桜島(さくらじま)は、日本の九州南部、鹿児島県の鹿児島湾(錦江湾)にある東西約12km、南北約10km、周囲約55km、面積約77km²の火山島である。
かつては文字通り島であったが、1914年(大正3年)の噴火により、大隅半島と陸続きとなった。


鹿児島と言えば桜島。
今現在も噴煙し続けており、桜島の火山灰は街に降り、火山灰の清掃が日常化しているとのことです。
大隅半島と陸続きとはいえ、海上に浮かぶ様な巨大な活火山というビジュアルイメージはインパクト抜群。
フェリーに載って薩摩半島に移動しながらその雄大な景色を望みました。


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西郷、長渕と並ぶ薩摩名物桜島。あいにく雲がかかっておりましたがいつ爆発するのかハラハラしてました。つーかリア充爆発しろ!

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桜島と小生。スケールの大きいもの同士あれ?


仙厳園

仙巌園(せんがんえん)は鹿児島県鹿児島市吉野町字磯にある薩摩藩主島津氏の別邸跡とその庭園。
1658年(万治元年)に第19代当主であった島津光久によって造園され、その後も歴代当主による改築が重ねられてきた。
借景技法を用い、桜島を築山に、鹿児島湾を池に見立てた素晴らしい景色と広大な庭園が特徴で、1958年(昭和33年)に国の名勝に指定された。

幕末には第28代当主島津斉彬がこの敷地の一部を使ってヨーロッパ式製鉄所やガラス工場を建設するなどの近代化事業(集成館事業)を起こした。
1857年(安政4年)には、園内の石灯籠にガス管をつないで点火させ灯火として用いたことから、日本のガス灯発祥におけるルーツの一つとして挙げられる場所にもなっている。


薩摩は代々島津氏という超有力大名が統治していたところです。
仙厳園は島津のお殿様の別邸で、素晴らしい景観を楽しむことができます。
また、仙巌園内や隣接する旧集成館内の遺構は、ごく最近「九州・山口の近代化産業遺産群」として世界遺産登録されました。
山口県萩市の松陰神社内松下村塾を訪れた時もそうでしたが、ここから明治維新へのエネルギーが発火したのかと想いを馳せると感慨深いものがあります。
幕末は薩摩がどう動くかで政局が決まった程の雄藩の力が反映された様な、素晴らしい場所でした。
また、大河ドラマ「篤姫」のロケにも使われた遺構もあり、大興奮の場所でした。


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世界遺産に来たアタクシ(世界誤算)

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島津義久公のアーマー

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薩英戦争ではこいつを異人にぶっ放しました

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お殿様しか潜れない門を潜るバカ殿

mon
大河ドラマ篤姫に映ってた門に悶絶

sekidan
大河ドラマ篤姫で瑛太くんが駆け上ってた石段を全力で駆け上ったら普通に息切れしました。リアルイケメンとの違いを感じました。

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お殿様しか眺めることが出来ない絶景


維新ふるさと館

維新の原動力となった幕末の志士や日露戦争時の指導者となった傑物達。
江戸時代末期から明治時代にかけて活躍した維新の三傑と称されている西郷隆盛・大久保利通、日露戦争において日本を勝利に導き、「陸の大山、海の東郷」と称された東郷平八郎・大山巌、第16・22代内閣総理大臣である山本権兵衛。
彼らが産まれた加治屋町。
そのど真ん中にあるのが維新ふるさと館です。
明治維新から日露戦争までの期間に活躍した薩摩藩関係者の多くを加治屋町出身者が占めていることから、司馬遼太郎は「いわば、明治維新から日露戦争までを、一町内でやったようなものである」と評される程、加治屋町出身者は歴史に名を残しています。
館内は貴重な資料が盛り沢山で、何時間でも居座っていたい場所でした。
悔やむべくは、スケジュールの都合上、維新ふるさと館周辺にある偉人達の銅像を写真に収められなかったこと…
特に大久保利通さんと写真を撮りたかった…
これは神様からもう一度来いとの御告げだと思い自分を納得させました…(2度目)


ishinhurusato
維新発祥の地!

ishinsanketsu
維新三傑(木戸孝允さんすいません)直前まで軍帽ならぬベースボールキャップを被っていたためヘアスタイル乱れまくりの傑物


薩摩の名旅館白水館

薩摩での宿泊は指宿にある名旅館「白水館
地元の方に聞いても良い旅館と太鼓判の宿だけあって、設備も食事もスタッフの方々のお心遣いも素晴らしいものでした。
悔やむべくは、指宿名物の砂蒸し風呂、絶好のBlogネタにも関わらずスケジュールの都合上、体感することが叶わなかったことです…
これは神様からもう一度来いとの御告げだと思い自分を納得させました…(3度目)


hakusuikan
名旅館!

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薩摩名物黒豚を「この雌ブタ!」と罵りながら頂きました

hakusuikan
とても良いお宿でした。中居さんとパシャリ。この距離感が無理矢理撮ってもらった事を物語る


知覧特攻平和会館

歴史に興味のある方であれば、知覧と聞いたら特攻というキーワードが出てくると思います。
知覧特攻平和会館は、第二次世界大戦末期に編成された大日本帝国陸軍航空隊の特攻に関する資料を展示する施設です。
同じく鹿児島の海軍鹿屋航空基地と共に特攻出撃の最前線となった知覧特攻基地の跡地に建てられた施設で、最近では映画「俺は、君のためにこそ死ににいく」の舞台にもなっています(映画「永遠の0」は鹿屋基地が舞台です)。
写真や遺書、戦闘機の他、特攻隊員の遺影や英霊を祀る多くの石柱が展示されており、暑い日にも関わらずそこだけ空気感が全く違ってどこかひんやりとしたものを感じました。
何も言葉が出てきませんでした。

「特攻隊員はテロリストと同じ」と言う人もいらっしゃいます。
彼らの遺書には「御国のために死んできます」と綴られていましたが、その行間、その言葉遣いから、彼らは決して死にたくて逝ったのではないと感じました。
最近安保法案の是非に関して様々なところで様々な意見を見受けられます。
戦争は繰り返してはなりませんが、いざ周りで戦争が勃発してしまった場合の国防をどうするのか?ということを考えさせられました。
あえてこの時勢に行って良かったです。


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こちらに辿り着く前の道路には、特攻で逝かれた英霊達の供養塔がズラリと並んでおります。なんとも言えないひんやりした空気感。

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Zero

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特攻隊員像〜とこしえに〜


薩摩でも友人に会う

そして鹿児島でも、逢いたい人に逢えました。
以前よりSNSで親交のあったちーさんこと袖山さん。
やはりSNSってこういう時にはいいもんですね。
初対面なのに全くそんな感じがせず、初対面でありがちな無言の時間も無く、ずーっと話してた気がします。
彼女は介護関係の業務に従事しているため、共通する話題も多く、非常に楽しい夜を過ごすことが出来ました。
大隅半島にお住いなのに、わざわざ反対の薩摩半島、しかも先端付近の指宿まで来て頂いてとても嬉しかったです。
お会いして、ネット上ではハチャメチャですが実は案外常識人な私という人間を感じ取って頂けたのではないでしょうか?w
こういう縁は大事にしたいものです。
また再会しましょう!


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薩摩の友人に拉致られました


総括

九州、とてもいいところでした。
東北とは風土も文化もまるで違いますが、人の底に流れるおもてなしや気遣いなどは、旅でちょっとだけ疲れた身体に優しく沁み渡りました。
やっぱり旅は素晴らしい。
今回もとてもいい旅でしたが、顔面パネル成分と銅像成分が足りなかったと少し後悔しています。
是非もう一度足を運んで、思う存分顔面パネルで写真を撮って、銅像と戯れたい次第です。


syotyumonaka
薩摩のお土産。下戸のくせに焼酎最中。ほんのり焼酎の香りが漂い好評でしたが、下戸は一口食べて無言でそっと箱に戻しました。