愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ

早いもので今年も年の瀬と相成りました。
気候の変化などもこの時期を感じさせてはくれますが、私にとっての師走を実感させてくれるのは、毎週欠かさず視聴しているNHK大河ドラマのクライマックス。
何故こんなにも私は大河ドラマ、そして日本史が好きなのか?
そんな事がふと頭をよぎったため、Blogエントリーしてみます。






歴史好きになったきっかけは?

そもそも私が日本史に興味を抱くようになったきっかけは、1987年(昭和62年)に放送された大河ドラマ『独眼竜政宗』。
元々我が家では、日曜日の20時に大河ドラマを見るのが習慣になっており、私もそれまで惰性で視聴していたのですが、己の知恵と才覚によって仙台藩62万石の礎を一代で築いた奥州の戦国武将・伊達政宗の生涯を描いたこのドラマは強烈な衝撃を受けたのを今でもはっきりと覚えています。
幼少時の失明による強いコンプレックス、母親に対する屈折した愛情(強烈なマザコン)などを背景とした、屈折したヒーロー・政宗。
当時10歳の私にはあまりにも衝撃でした。
ビデオに録画していた最終回を何度も何度も何度も見直し、セリフの一字一句を完璧に記憶。
政宗をもっと知りたくなり、そしてもっといろんな人物やいろんな時代の事が知りたくなりました。
小学校の図書室に入り浸り、日本の歴史や偉人の伝記を読み耽り、歴史小説を読み漁り、小学校卒業の頃には「歴史博士」なるあだ名で呼ばれる様に。
一風変わった歴史好きな少年になってしまった私は、『独眼竜政宗』以降、今日まで全ての大河ドラマを1話も逃さず視聴しています。

ちょっと話は脱線するのですが、どうもここ最近の大河ドラマって燃える作品が少ない様に思えてなりません。
私としては昔の様な重厚で骨太な大河を見たいのですが、今のご時世ライトなノリのホームドラマ的要素やラブコメ的要素がないと視聴率稼げないんでしょうねえ、、、
スイーツ大河、嘆かわしい事です。
(それでも「真の大河ファンは全てを見てから文句を言う」という自分の中のポリシーに従って、どんなに駄作でも全話視聴するのですが)


なぜ歴史に惹かれるのか?

何故こんなにも歴史が好きなのか?
自分に問いただしてみると2つの理由があることに気付きました。
1つ目は、今現在の日本がどのようにして成り立ったのかを知る事が出来るという点。
どこかのサイトで読んだのですが、外国の方々って自国の歴史に愛着や誇りを持っている人が非常に多いらしいのです。
先進国の中で、自国の歴史に一番興味を持っていないのは日本人だと。
今の自分が存在しているのは、先人の努力があり、この日本という国を形成してきた訳で。
温故知新の言葉が表す様に、歴史を学ぶからこそ今に活かす事も多々あるような気がしてなりません。

歴史が好きな理由の2つ目は、歴史上の偉人の考え方を学ぶ事が出来るという点。
特に時代を動かした人物というのは、その時代ではあまりにも非常識と思われる様な思考をし、行動して時代をひっくり返してきました。
また、同じ時代に生きた人物であっても、考え方は様々で、全く違う行動をした人物もいます。
「自分がこの時代に生きていたなら、どのように物事を捉え、どのように行動していただろうか?」
こんな事を妄想するのはとても楽しい事ですし、今現代に生きる私が仕事であったり人生の岐路に立たされた時、歴史上の偉人の思考・行動は大変参考になるような気がします。
ドイツ帝国初代帝国宰相であり、「鉄血宰相」の異名をとった名将オットー・フォン・ビスマルクはこんな名言を残しています。

『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』

『歴史に学ぶ』というのは「他者の経験に学ぶ」という意味が隠されているそうですが、まさにこの言葉の如く、私という人間の人格形成・思考・行動には歴史上の人物の思想は非常に大きく影響していると感じています。


歴史とは文化だ

友人に「歴史なんか覚えたって何の役にも立たねー。」と揶揄された事があります。
確かにその通りかもしれません。
歴史なんて詳しくても、生活に支障が出る訳ではありませんからね。
でも、私の中での歴史学というモノの捉え方はちょっと違う。
歴史と言う無形のモノは、学問であると同時に文化なのではないかなーと思ったりしています。
音楽だってそうでしょ?
文化を慈しむ事で、人は豊かになれる。
私にとって歴史とは、紛れも無く文化です。


追伸

来週から、NHKが総力を挙げて制作し、足掛け3年に渡って放送されるスペシャルドラマ『坂の上の雲』の第3部がいよいよスタートです。
私の大好きな作家、司馬遼太郎さんの原作を忠実に再現しています。
一昨年の第1部、昨年の第2部とNHKの本気を体感し非常に楽しませてもらいました。
いよいよクライマックスの日本海海戦。
あー、すっごく楽しみ!!!
第1部、第2部を見逃した方で、興味のある方は以下にDVD販売のプロモーションを貼っておきますので、ご購入されてみてはいかがでしょう?
私?
当然購入してます。
第3部も購入します。
これだから歴史はやめらんないねえ。